レーザスクライブを知っていますか

レーザスクライブを知っていますか

就職活動を始めたばかりです。

どこでもいいから入りたい。

そう思って手当たり次第に履歴書を送りました。

数社から面接通知が来た中で、一社会社案内と称した説明会兼面接という会社がありました。

行ってみると参加者は20名ほど。

応募数からしたらごく僅かな人数だったと思います。

壇上にたった40代と思しき社長が、「わが社はレーザスクライブを使って世界に誇る仕事をこなしておりますが、皆様はレーザスクライブが何かご存知ですか?」と聞きました。

それが第一声でした。

僕はなんとなく下を俯きました。

どこでもいい、誰でもいいから俺を雇ってくれとしか思っていなかったからです。

難しい事は入社が決まってから教わればいいやと思っていました。

今はネットがあってHPも充実していますから、受ける会社の情報くらい拾っておくのが常識かもしれません。

だけど一次も通過していない会社の情報を仕入れてくるほどこの会社じゃなければという思いが、僕にはどこにもなかったのです。

レーザスクライブを売れますか?

転職組の相談会でした。

笑顔が印象的な人事部長さんがいる会社のブースに行きました。

「海外赴任も大丈夫?」学生のころ、アジア諸国でボランティア活動をしたことがあったので、それを売りにし「どんな国でも対応できます」とPRしていたので最初に聞かれました。

「コミュニケーションも語学も身体も自信あります」と答えたら、「レーザスクライブ売れる?」と聞かれました。

「レーザスクライブってなんですか?」と聞くと「主に液晶モニターなどになるガラス製品を切るための機械なんだけどね、それを海外に輸出したいんだ」ということでした。

語学力だけではなく、知識と技術を伝達する能力が要る。

咄嗟に思いました。

営業職から営業職への転職を希望していたのですが、物を売るだけでなく、技術と未来を売る。

僕は椅子から立ち上がって興奮したように雇用を懇願しました。

レーザスクライブ技術を有する製作所

役に立ちたいんだと訴えました。

すると優しそうな笑顔で「では一緒にがんばりましょう」といって貰え、1年の研修で様々な勉強をし、来月から海外赴任に就きます。

売りたいのは、会社の志です。